絵の見栄えを良くする手軽な陰影の付け方
顔を上手に描こうとすると、線では上手く描けない部分が多くあります。例えば鼻の突き出た感覚を線で描くと、わざとらしく見えて陳腐になります。顔や頭は本来丸いものなので、ここに色をべったりと塗っただけでは何とも味気ない感じもします。
顔の輪郭線がそれなりに描けるようになったら、次は陰影を表現して、立体的に見えるようにしてみましょう。
フォトショップやイラストレーターといった描画ソフトにはそれらを補助する様々な昨日があります。
ここではそれらの機能をそこそこ使えるように学びましょう。
まずはハードライトと50%グレーのおさらい
描画モードのハードライトと50%グレーを利用した陰影の付け方を以前、紹介しました。
【ハードライトと50%グレーを使った陰影の付け方】
とりあえず、そちらを利用して陰影を付けてみます。
この陰影の付け方の利点は、場所や陰影を自由に調整できること、手軽で簡単であることですが、一方で細かい陰影や、均等に正確に付けるといった作業には向いていません。
ベベルとエンボスを理解しよう
一般にベベルとエンボスといわれる機能があります。良く使われる昨日ですので、フォトショップでは基本的な加工としてレイヤースタイルで設定できます。
ベベルとエンボスはベベルという機能とエンボスという機能の2つの機能のことですが、どちらもハイライトとシャドーの組み合わせで立体的に見せる、非常に似通った効果のことなのでよく同じことのようにいわれています。
【ベベル(内側)】※例の一番左
【ベベル(外側)】※例の中央
【エンボス】※例の右
これ他の機能を使うことで簡単に立体的な陰影を与えることが出来るのですが、問題点としては、画像の周囲に対してのみ陰影がつくので、細かいパーツに対して適用するにはそれだけ細かくレイヤー分けを行う必要があることや、単純な陰影に限られてしまうので、複雑な起伏の表現には向いておらず、自然味が出しづらいといったことがあります。
ベベルを適用してみましょう
エンボスは外に対しても陰影が出てしまうので、ベベル(内側)をここでは使います。
まず、エンボスを適用したい画像があるレイヤーを選びます。
レイヤースタイルを選択し、ベベルを設定しましょう。
設定に主に利用する点は、サイズとソフト、ハイライトモードとシャドーモードです。
サイズとソフトは、立体的な陰影を付ける範囲とその陰影の境をどれだけソフトにして丸みを持たせるかです。
サイズとソフトはちょっと使ってみるとすぐに感覚はつかめると思いますので、ここではハイライトモードとシャドーモードを説明します。
ハイライトモードとシャドーモードを使い分ける
陰影のまったく無い絵に対して、簡単にベベルを適用してみましょう。
簡単に立体的に見せることが出来ました。しかし、心持ち右目と髪の境目が凹んでいるように感じてしまい、気にすると不自然な感じがします。
絵に向かって右の、明るい影はハイライトモードの設定です。それに対して、暗い影はシャドーモードで設定されています。
では、このシャドーモードの設定値を0%にしてみます。
すると、暗い影だけが消えて、明るい影が残りますが、ちょっと物足りない気がします。
そこで、シャドーモードを適切な値に調整してみましょう。シャドーモードの設定値を低めにして、馴染ませます。
工夫して立体的に見せる
口の陰影はベベルの方向を下に変えることで表現しています。この用な工夫を施していくと、ベベルで陰影を付けただけでもけっこう良い感じにすることが出来ます。
これに、ハードライトと50%グレーを利用した陰影を加えてみると例のような感じで完成させることが出来ます。
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